クラフトバンド作品を作る時の色合わせのコツ
(一社)日本日本紙バンドクラフト協会公式ラインアカウントから
色合わせのコツを知りたいです
と、ご質問をいただきました。
わたしは特に色について勉強したわけではありませんが、わたしが経験する中で感じたことやわかる範囲で、クラフトバンド作品を作る時にどんな風に色合わせをしているか、をお伝えします。
クラフトバンド作品の色合わせの前に、色の基礎知識から
クラフトバンド作品の色合わせを考える前に、多くの方が知っているかもしれませんが色の基礎知識を簡単におさらいしましょう。
わたしは特に色について勉強したわけではないので、専門的なことはわかりません。
より専門的なことを知りたい場合は、ご自身で調べるなどしてくださいね。
色相
赤とか青とかの色合いのこと。
色を順番に並べた色相環というものは見たことがある方も多いと思います。
彩度
色の鮮やかさのこと。
くっきりはっきりした色なのか、くすんだ色なのかを表します。
明度
色の明るさのこと。
明度が高ければ、白に近くなり、低いと黒に近くなります。
トーン
彩度と明度を掛け合わせた考え方で、似ている彩度や明度をまとめたもの。
薄い淡い感じの色をペールトーン、はっきりしたものをビビットのような感じでの、グループのようなものです。
クラフトバンド作品の色合わせを考える時に大切なことは?
色相、彩度、明度を色の三属性というそうです。
そのうちの2つをかけ合わせたトーン。
クラフトバンド作品の色合わせを考える時には、この「トーン」が大切ではないのかな、とわたしは思います。
クラフトバンド作品の色合わせを考えよう!
クラフトバンドで何か作品を作ろうと思ったら、ベースとなる色を決めると思います。
そしてそこへ色を足していくのですが、まずはベースカラーに1色メインカラーを足してみましょう。
その時にどんな色を選ぶか、なのですが【似たもの】を選ぶことをお勧めします。
例えば、トーンが似たもの・色相が似たものなど、何か共通点があるものを選ぶといいと思います。
- トーンが似たものでしたら、淡いピンクと淡いブルー
- 色相が似たものでしたら、黄色と黄緑色のように色相環で隣のもの
このように選べば、あまり失敗することはありません。
わたしは、あまりにぎやかな色使いの作品をクラフトバンドで作らないので、2色のことが多いのですがもう1色アクセントカラーを入れることもあります。
その時もできるだけ、似たトーンの中から選ぶのですが、アクセントカラーは色相環で反対側にある、補色を選んでもいいと思います。
アクセントカラーはあくまでも、アクセントなので全体の5%ぐらいの割合にすることも、ちょっとしたコツです。
クラフトバンド作品の色合わせを考えるときに注意したいこと
色の不思議
色には、対比現象と同化現象というものがあるそうです。
簡単に言ってしまうと、色を組み合わせると、単色で見た時と違う色に見えるということです。
例えば、クラフトバンド作品のベースカラーは、茶系を使うことも多いと思います。
そのベースカラーがくすんだ色のものだと、メインカラーに明るいトーンのものを合わせても、メインカラーもくすんで見えてしまいます。
そうなると少し残念な色合わせになってしまいますので、ベースカラーがくすんだトーンの時は、メインカラーもくすんだトーンに合わせるといいです。
クラフトバンドの特性から
クラフトバンドは、細いこよりが集まってバンド状になっているので、その向き(立ち上がっているバンドか、編み込んでいる横向きのバンドか)で、見え方が変わります。
濃い色一色で網代編みを編むと、二色使ってあるように見えることもあります。
また、色見本のチップの状態で合わせてみるといい組み合わせに思えたのに、実際に編んでみると何か違う、と感じる時もあります。
それは、クラフトバンドがただ横に色を並べるだけではなく、「編む」ということをして規則的に色が出るからではなのかな、と考えます。
なのでわたしは、足す色を決める時は時は必ず編みいれてみて決めるようにしています。
クラフトバンド作品の色合わせは理論だけでは難しい
ここまで色の基礎知識からクラフトバンド作品の色合わせについて、お伝えしてきました。
でも実は、「色」というのは複雑な要素が絡み合うので、理論を学んだからといってうまくいくことは難しいのです。
クラフトバンド作品の色合わせのコツが理論だけでは難しい理由 その1
色は、人の心と関係があります。
白は潔白、赤は情熱のようなイメージがありますよね。
また、心のバランスが取れているとグリーンが気になったり、逆に、心のバランスが取れていない時にバランスを求めてグリーンが気になったり、とその人の心の状態が、色に現れることもあります。
作っているクラフトバンド作品と、その日の服の色が同じだった、ということもよくあります。
これも、心の状態が現れているんですね。
こんなふうに、その時にいいと思って合わせた色でも、別の時に見てみると心の状態によっては、なんだかいまいち、しっくりこないと感じるということがあります。
クラフトバンド作品の色合わせのコツが理論だけでは難しい理由 その2
こういう色合わせや、デザインの話になるとよく出てくるのが「センス」
センスというのは、今までの自分が置かれた環境や経験から、作られるものだと思います。
なので、普段から良いものを見て、感覚を養っておくことが大切です。
その一方で、独特の個性的なセンスで評価を得ている方もいらっしゃいます。
つまり、センスや色合わせに正解はないということ。
自分の直感を大切にして、理論や人からの評価ではなく、自分がいいと思うものを信じて、自分の作品(色合わせ)に自信を持つことが一番のコツだとわたしは思います。
センスについて、以前こんな記事も書きました。
こちらも参考にしてみてくださいね。