紙バンド保管のコツとは?色褪せ・変色など劣化防止に役立つシンプルな工夫

こんにちは。一般社団法人日本紙バンドクラフト協会代表理事 村上秀美です。

かわいい紙バンド作品を“かんたん♪ シンプル”な編み方で作る方法をお伝えしています。

紙バンドクラフトを続けていると

「あれ?色が違う… 変わっちゃった?」

と感じたことはありませんか?

紙バンドが足りなくなってしまって、買い足したら微妙に色が違ってた、という経験をしたことがある方もいらっしゃるかもしれません。

せっかくのお気に入りの色や、買い置きしていた材料が知らない間に「えっ?」ということになってしまうのは、少し悲しいですよね。

この記事では、紙バンドをより気持ちよく、長く使っていただくために、「これだけ気をつけておけば安心」という保管のポイントを、生徒さんからよく寄せられるお悩みと一緒にご紹介します。

無理なく、気軽に。

だけど、大切な紙バンドを少しでもきれいな状態で保ちたい。

そんな方に、お役に立てるとうれしいです。

紙バンドが変色・劣化しやすい3つのポイント

外巻きの色=中の色とは限らない

ある生徒さんが、こんなことを話してくれました。

「店頭で見て素敵だと思った色の紙バンド、家で開けてみたら、中の色が全然違ってびっくりしました…」

店頭で販売されている紙バンドはぐるぐると中心から巻いた状態です。

なので、外側だけが蛍光灯や自然光にさらされて色が褪せてしまうことがあります。

そのため、見えている部分だけで判断して購入すると、「思っていたのと違う!」ということにもなりかねません。

できることなら、一番外側のバンドをめくって、色を確認してから購入すると、こうした失敗は防ぐことができます。

工場直売のオンラインショップで購入する場合は、製品管理がきちんとできている会社から購入するなどの工夫で、このようながっかりを減らすことができますよ。

光は“見えない敵” 蛍光灯でも褪色は進みます

「作りかけの作品をリビングに置いておいて、続きを作る紙バンドは、納戸の段ボールに入れておいたんです。

久しぶりに続きを作りはじめたら、ちょっと違う色になってました!」

こちらも、生徒さんから聞いたお声です。

実はこれ、蛍光灯の光でも少しずつ色あせが進んでしまうことがあるからなんです。

色褪せというと、日光が当たることで起きると思いがちですが、蛍光灯の光でも色褪せは起こります。

リビングに置いておいた作りかけの作品が、日中の陽の光や蛍光灯の光で、知らず知らずのうちにダメージを受けていて、本来のバンドの色と合わせると変わってしまったんですね。

この生徒さんが使っていたバンドはきれいなブルー。

特に青系の色は、色の性質としても光に敏感で、褪色しやすい傾向があります。

ネイリストさんの世界でも、青系は変色(褪色)しやすいと言われているそうです。

身近な素材とはいえ、色の特徴を知っておくだけでも、ちょっとした対応が変わってきますよね。

「暗所にしまった=安全」とは限らない

「光には当てていないのに、なぜか変わっていた…」

そう感じる方の多くは、「暗所=安全」というイメージに安心しすぎてしまっているかもしれません。

実は、収納場所の近くにある蛍光灯やダウンライトなどからの“間接的な光”が、日々少しずつ紙バンドに届いていることがあります。

心配な方は、ダンボールなどに入れてから、あまり開け閉めしない押入れやクローゼットなどにしまうとより安心です。

わたしが実践している紙バンドの保管ルール

とはいえ、“真っ暗な場所に、何重にも何かに入れてしまっておく” というのは、出し入れがめんどくさいですよね。

実はわたし自身、紙バンドの保管にはそれほど神経質になっていません

実際にわたしがどんなふうに保管しているのかをお伝えします。

本棚に並べるだけ。でも「ちょっとひと工夫」

わたしの紙バンド保管はとてもシンプルです。

本棚に立てて並べています。

本を並べるように、色別や用途別に分けておくと、見た目にもきれいですし、探しやすくて作業もスムーズになります。

でも、本棚の扉は透明なガラスで、窓際に本棚が置いてあるので、ガラス扉にUVカットのフィルムを貼っています。

また念の為、紺やブルー、グリーンなど、寒色系の紙バンドは、本棚に並べるのではなく、段ボールにまとめて入れたものを、本棚に入れています。

それだけですが、あまり褪色などを感じたことはありません。

左側の水玉模様はUVカットフィルム

湿気対策はしていません

「湿気は大丈夫ですか?」と聞かれることもあります。

紙なので気になる方もいらっしゃるのかもしれませんね。

実は…わたしは湿気対策をしていません。

もちろん、梅雨時など高湿度の時には、紙バンドが柔らかく感じる時があります。

でも、日常的な室内環境であれば、紙バンドが劣化してしまったなどの問題を感じたことはありません。

作品として仕上げたあとも、何年も使っているものがありますが、劣化が気になるほど変わってしまった経験もありません。

紙バンドは「楽しむ」がいちばん大事

この記事を書きながら、あらためて思ったことがあります。

ハンドメイドって、本来は楽しい時間のためのものですよね。

だから大切なのは、“気にしすぎないこと”

紙バンドは、「保管に気を使わないと劣化してしまう」と身構えることなく、「気軽に始めて、気軽に続けられる」素材だとわたしは思っています。

もちろん、ちょっとした保管のコツを知っておくと、材料や作品がより長持ちするし、買い置きも無駄にせずに済みます。

でも、過剰に神経質になる必要はありませんよ。

紙バンドは、楽しみながら付き合っていける、やさしい素材です。

これからも、あなたらしい紙バンドの時間を、ぜひ大切にしてくださいね。

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