お伝えしているのは技術だから、真似されても大丈夫なんです
こんにちは。一般社団法人日本紙バンドクラフト協会代表理事 村上秀美です。
かわいい紙バンド作品を“かんたん♪ シンプル”な編み方で作る方法をお伝えしています。
六つ目華編みをたくさん作っていた時に、もっとお花感を出したいな、と思っていました。
なので、少し前から差し方を試行錯誤していました。
これがいいかも!、と決めたのが夏の初め。
その後、色で悩み、縁始末で休憩して、先日やっと完成してお披露目しました。
スタンダードな六つ目華編みよりお花がはっきり出ていると思いませんか?
もちろん、色選びにもよりますが、六つ目華編みとほぼ同じさし方で、このような模様ができます。
この編み方は、わたしは自分で試行錯誤しましたが、特別な大発見、という編み方(さし方)ではありません。
もしかしたら、わたしが思いつくぐらいなので、他にもやっている方がいらしゃるかもしれないです。
なので、「レッスンなどでお金を払った人だけしか作ってはいけない」など、規制を作ったり、「わたしのオリジナルだから真似しないで」などと言うつもりも全くありません。
編み目を見て、作れる方はどんどん作っていただきたいと思っています。
というのも、わたしがみなさんにお伝えしているのは、作品のデザインではなく、技術だから。
- どうやったら簡単に、しかもきれいにできるか
- その手順でやる理由はどうしてか
- なぜ、そうするのがいいのか
など、編む過程の、完成作品ではわからない部分をお伝えしています。
例えば、当協会の体験レッスンで作っていただくこのかご。
作る時に10以上のポイントがあります。
そのポイントがわからずに、デザインだけ真似してもあまり意味がないというのか
真似されても、わたしは困らないんですね。
それは、【お伝えしているのは技術であって、デザインではないから】なんです。
完成作品を見て、編み目を拡大してみて、編める方は真似して編んでいただいても、わたしの大切な技術の部分はわからないんです。
紙バンド手芸が始まって、20年以上が経ちました。
今までは、新しい編み方、変わったデザインに価値があったのかもしれません。
でも結局は、それらも昔からある竹や藤など植物で作ったものや、リボンやPPバンドなど他の素材で作ったものからのアレンジがほとんど。
ちょっと器用な人や、頭のいい人は見ればできちゃうんです。
そうなると編む手順やデザインの価値は、今後下がっていくことになるんじゃないのかな、とわたしは思っています。
完成作品ではわからない、大切な技術の部分。
それを身につけることは、一生モノの自分の資産になります。
目新しさやデザインのみに頼るのではなく、本質的な技術を身につけることが大切だとわたしは考えています。
そしてその身につけた技術は、誰にも奪われることのない自分自身の資産です。
みなさんが楽しみながら、技術を積み重ねていけるよう、これからもお手伝いできたらうれしいです。