わたしにとっての本を出版する意味
こんにちは。一般社団法人日本紙バンドクラフト協会代表理事 村上秀美です。
簡単 シンプルな編み方でかわいい紙バンド作品を作る方法をお伝えしています。
2022年7月に日本ヴォーク社様より「基本の編み方で作る初めての紙バンド」を出版させていただきました。
多くのみなさんにお買い求めいただいたおかげで、第2弾の本も出版させていただくことになりました。
その準備をすること約3ヶ月。
やっと一息つけるところまで来ました。
本を出版するって憧れる方がいらっしゃるかもしれません。
印税がもらえるってなんかいいな、って思われる方もいらっしゃるかもしれません。
でも、実際は多くの方が思っているような素敵な、楽な世界ではないんですよね。
そんな話を【わたしの場合は】でお伝えします。
他の著者の方々には当てはまらないと思いますので、ご理解の上読み進めてくださいね。
第2弾のお話をいただいたのが2023年12月下旬のこと。
年が明けてから、内容の打ち合わせなどが始まりました。
編集者さんが、わたしの作品の中からいくつかピックアップしてくれて、掲載作品を決めていったのですが
わたしは、本に掲載するための作品を作っているのではありません。
実際に生徒さんのご要望をお聞きして、レッスンをすることを前提で作品を考えています。
なので
- 実際にその場で説明するから作っていただける作品
- わからなかったら、わたしがすぐにサポートするから作っていただける作品
- 少し難しいけど、その場でサポートできるから挑戦していただける作品
も、多いんです。
そのため、まずは掲載のご希望いただいた作品を全部作り直しました。
ただ作っただけではなく
「やりにくいところはいかに元のイメージのまま、やりやすい方法にできるか」
ということを念頭に何度も何度もやり直したものもありました。
この部分が本当に大変で、肩は常にパンパンで頭痛もしょっちゅうで、何度揉みほぐしサロンに通ったことか・・・
そして、これでよし!となったものから、ボランティアを引き受けてくれた認定講師さん達にバンドの過不足はないか、を検証していただきました。
紙バンドは編む時の強さで必要な用尺が変わります。
AさんはOKだったけど、Bさんは足りなかった
ということも起こります。
そしたらそこからまた微調整して、という作業が続きます。
そして次は、プロセス撮影の準備。
撮影現場で全部作っていると、膨大な時間がかかってしまうので、ある程度編めたものを準備します。
プロセスを考えながら何がどれだけ必要か、を考えていきます。
そしてそれを、手伝ってくださる認定講師さん達にお願いする。
ざっとの流れはこんな感じで、3ヶ月弱の間、走り続けました。
わたし、普段は「忙しい」という言葉は使わないんです。
そもそも忙しくないんで。
でも、この3ヶ月の間は、思わず口から出てました。
手伝ってくださった認定講師さんも
「本作りって大変なんだな〜ってわかりました。」
っておっしゃっていました。
印税という形で対価はいただけますが、労働時間など全てを考えたら、まったく赤字ですよ(笑)
そんな大変な思いをしてまでなぜ本を出版するのか・・・?
大きな理由は2つあります。
1つ目は、2冊目が決まったことをお知らせした時に、多くのかたが
「楽しみにしています!」
と言ってくださったこと。
わたしの、誰でも編めるような編み方でシンプルな作品を編みたいと思ってくださる方がいらっしゃる。
これは、本当にもう感謝でしかありません。
そんなふうに思ってくださる方々、お買い求めくださる方々お一人お一人にお礼をお伝えできるものならしたいです。
そして2つ目は、認定講師 T先生のお言葉。
「先生(村上)が本を出してくれてるおかげで、私(T先生)が(T先生の)生徒さんから、“本を出してる先生から直に教わってるすごい先生”と思われて、私(T先生)の株が上がりました!」
って、言ってくださったんです。
これには、もう大感動で・・・
わたしががんばることで、認定講師さんの株が上がるなら、肩パンパンになろうと、頭が痛くなろうと、全然苦じゃない。
わたしにとって、認定講師さん達はスタッフでもなければ、教え子でも、部下でもなく、同じ方向を向いて、同じ思いで進んでいってくれる大切な人たち。
だから、わたしが本を出すことでお役にたてるのなら、とてもうれしいのです。
もちろん、現在発売されている紙バンド関連の本は、中級者以上のマニア向けのものばかりなので本当の初心者さんのための本を作りたい、という思いもあります。
でもそれよりも、認定講師さん達や待っていてくださるみなさんへ少しでもご恩をお返ししたい、という思いが、わたしが本を出版する理由です。